チタンが歯科用に適しているのは、なぜ?
現在チタンは、ゴルフの良く飛ぶクラブヘッドや、自由に曲げることのできるメガネフレーム・また飛行機やロケットの部品としても使われています。
医療の現場ではその材質の特長から、人工関節やインプラントの材料として利用されています。
今回は歯科用材料としても用いられるチタンについてお話しします。
■チタンの歴史
チタンは現在、鉄・アルミニウム・マグネシウムの次に多く用いられている金属です。
チタンの元素が初めて発見されたのは18世紀のイギリスでしたが、実用化されたのは1948年以降です。
チタンは軽くて強く、また錆びない性質から“夢の金属 ”して華々しく登場したのです。
■チタンの性質
チタンは毒性が無くて軽い金属です。重さは金合金の1/4、コバルトやクロムの1/2です。また適度な熱伝導があります。
チタンが歯科で用いられている最も大きな理由は・・・
@錆びない。 A溶け出さないので他の金属に比べ、アレルギーが出にくい・・・があげられます。
※注1:全ての人にアレルギーが出ないということではありません。
■チタンの欠点
@硬すぎる。 A加工が難しい(加工には大変高価な精密機械が必要です)。
B電磁波の影響を受けやすい・・・など。
■インプラント材料としてのチタン
1960年代初め、スウェーデンの大学医学部の解剖学教授が、骨の治りについての実験のためにウサギの足の骨にチタン合金製の筒を埋め込みました。しばらくしてその筒を骨から取り出そうとしましたが、骨とガッチリ結合してしまい、骨を壊さないと取り出せなくなっていました。
この偶然の発見が現在の「インプラント」歯科治療を生み出したのです。
顎の骨の中に埋め込むインプラントの人工歯根の材料としてチタンは最も多く使われています。
※注2:チタンは現在のところ、保険適応外の金属となっています。
■これからの展望
歯科ではインプラント材料や金属床義歯材料に、純チタンやチタン合金を使用することができるようになり、使用頻度も多くなってきました。チタンは生体親和性が大変高く、軽くて身体に優しいので飛躍的にその活躍の場を広げ、21世紀の歯科医療において必須の金属となるでしょう。
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