患者さんへの情報提供
医科や歯科など病院ではあらゆる処置や治療行為に「点数」があり、行った治療に対して「診療報酬」という形で皆様が健康保険料を納めている組合・社会保険事務所などから医療機関に報酬として支払われます。これが各診療所の収入です。
この診療報酬(点数)は約2年に一度見直され、改定されます。これによって初診料や他の諸々の処置の点数が上がったり下がったりします。そこで、この4月に改定になるものについて少しお話してみたいと思います。
【 文書交付の義務付け 】
歯磨き指導や入れ歯の指導色々な処置に文書の交付が義務付けられるようになります。処置によっては患者さんの署名が必要なものもあります。当院でも患者さんへの情報提供という形の様々な文書を作り、手渡す準備をしています。
しかし、この作業が想像以上に大変なのです。
患者さんへの情報提供は当然怠ってはいけませんが、今回の改定では相応の報酬が付いてないのです。診療室での指導が熱意を持って効果的に行われたとしても、文書の交付が必要となればその為の事務作業は更なる労働強化につながり、結果として実際の医療行為のエネルギーを減らすことになるのではないか?という事です。
治療の説明でも重要なのは『時間をかけて希望を聞き、分かりやすい言葉で丁寧にお話しをする事』で、完璧な文書を作ってそれを手渡す事ではないはずです。
【 最近の傾向 】
危機が叫ばれている歯科医院経営を反映して、最近の歯科雑誌やインターネットには「増患・自費率向上」などの記事が溢れています。確かに経営が不安定では診療内容にも問題が出てきます。しかし、経営にばかり心を奪われていては最も大事な診療内容の向上に取り組む余地がなくなってしまします。
4月に予定されている診療報酬改悪は、とんでもない重荷を診療側に負わせようとしています。歯周外科・メンテナンスの点数が大幅に下げられます。歯周外科やメンテナンスは日本人には必要ないからやめなさい!という事なのでしょうか? せっかく保険でメンテナンスが出来ると期待した歯科医師や患者さんはどうすればいいのでしょう……。
頑張って保険診療で経営を行おう!と思っていても、心ならずも自費診療の比重を高めざるを得ないようになるかもしれません。診療報酬の効果的な削減にはなるでしょうが、患者さんの為になるとは到底思えません。結果的には患者さんに負担がシワ寄せされようとしている今回の医療改悪です。
少し難しい話になりましたが、皆様どう思われますか?
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