患者さんの立場で歯科医療調査を見る

【三大予防原則に従っても・・・】
三大予防原則とは @ブラッシング励行 A砂糖摂取制限 B早期発見・早期治療 です。
人々は虫歯になりたくない!という強い希望を持って歯科医師の提唱する予防原則を忠実に守ってきたのです。しかしう蝕(虫歯)の再発を予防できず、何度も治療の為に歯科医院に通い続けなければならないという現状を招いてしまったのです。
再治療を繰り返す間に歯牙の実質欠損が進み、その歯は抜歯になりやすくなります。

【歯の寿命】
歯科疾患実態調査から、それぞれの歯の平均寿命を見ると下顎第一大臼歯で54年、第二臼歯で
50年、かなり長くもつと言われている下顎犬歯すら66年です。人生の寿命と比較すると歯の寿命は随分短いのです。

【補綴状況】各年代の補綴物
12歳でカリエスフリー(虫歯ゼロ)→30%、20歳→4%。それ以外の人たちはインレーやクラウン・ブリッジなどの被せがすでに入っています。
50代前半→2人に1人が部分入れ歯、75歳以上→60%弱が総入れ歯で、部分入れ歯を含むと実に90%弱にもなっています。

【25年前と同じ・・・】
1975年〜2000年の25年間は世界の歯科医学において劇的な変化が起こった時期です。
歯科先進国では患者さんの口腔の健康を守るための様々な予防法が開発・実践され、それを支える法律も整備され、そして一般国民にも情報提供されています。さらに歯科大学でも歯科衛生士学校でもこれに沿った教育が行われ、患者さんの為に健康な口腔を守るシステムが整った時期でもあります。それにもかかわらず、日本では25年間国民の口腔の健康は同じパターンで引き継がれているのです。
真面目に足繁く歯科医院に通っても80歳で28本の歯を持った人はほとんどおられません。
80歳の無歯顎者(歯が無い人)は60%以上にもなります。
歯科医師がほとんどいない発展途上国の話ではなく、歯科医師が9万人・歯科大学が29校もある我が国の話なので、患者さんの立場からはとても今の歯科医療を評価できるとは言えません。今現在、このような歯科事情になっているのには、保険診療に「予防」がほとんど含まれていなかったことも大きな原因だと思われます。
皆さんはこの調査をどう思いますか?

 
     
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